タイの人気ペットのウサギを輸入する
タイの人気ペットのウサギを輸入する
タイで人気のウサギを日本へ輸入したいのですが、良いウサギはいますか?
また、日本までの輸出入手続きはどのようにしたら良いでしょうか?
■自己紹介
2012年からタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。
今回は、タイで人気ペットの一つであるウサギの買い付けと日本までの輸出入の手続きについて解説をしていきたいと思います。
筆者もタイでウサギを飼っていたこともありますので、どこでウサギを買った方が良いのか、
また、どういうところのウサギは買うべきではないのかについて、ご参考頂けるのではないかと思っております。
どうぞ、最後までご覧頂ければと思います。
■目次
タイの人気ペットのウサギを輸入する – タイで買うべきではないウサギ
まず、タイで買うべきではないウサギについてご説明致します。
それはズバリ、よくチャトチャック・マーケットなどで売られているウサギです。
チャトチャック・マーケットなどで売られているウサギは、健康状態が良くなく、
買った直後にすぐに亡くなってしまったということをよく耳にします。
筆者もチャトチャック・マーケットでウサギを買った事がありますが、短命で3日ほどで亡くなってしまいました。
タイの人気ペットのウサギを輸入する – タイで人気のウサギの品種
タイで人気のウサギの品種は、下記の通りです。
ミニレッキス
一般的には、7〜8年ほどの寿命と言われています。
筆者が飼っていたミニレッキスは、上記写真の右側の白いウサギです。
ホーランド・ロップ
たれ耳のウサギで有名なホーランドロップです。
このウサギも7〜8年ほどらしいですが、愛情込めて大切に育てれば10年以上も長生きするウサギもいるようです。
ネザーランド・ドワーフ
ネザーランドというオランドの国名が付いているオランダが起源の品種です。
日本でも人気がありますが、タイでも根強い人気がありタイ人も大好きな品種です。
こちらの寿命も7〜8年ほどと言われていますが、愛情込めて大切に育てれば10年以上も長生きするとのことです。
タイの人気ペットのウサギを輸入する – どこで買い付けたら良いか?
健康で長生きするウサギは、バンコク中心地のペットショップ屋さんからではなく、
やはり水やりや餌をしっかりとした衛生管理の下で飼育されているファームから直接買うのがオススメです。
バンコクのペットショップ屋さんも、地方のファームからウサギを仕入れて販売しています。
ファームでは愛情を持ちウサギの健康に気を遣って飼育・繁殖をさせているので、
買ってから直ぐに亡くなるようなウサギはほとんどいません。
そこで、筆者がおすすめするタイのファーム3選をご紹介致します。
おすすめファーム1:Boonsong Rabbit Farm
こちらのファームはバンコク都心部から南西約70km程に位置しており、車で1時間半ほど掛かります。
このファームに行くには、車で近くまで行き車を停めて歩いて5分くらいのところにあります。
川に落ちないように気を付けて歩く必要があります。
ちなみに、筆者が歩いている最中にバイクが後ろから走って来ましたので、十分注意して下さい。
こちらのファームは、筆者も直接出向いてウサギを買ったことのあるファームで、タイでも有名でとても信頼のできるファームです。
タイのウサギコンテストにも出場もさせる程クオリティの高いウサギ達もいますし、もちろん血統書の発行も可能です。
また、このファームで飼育されているウサギの品種は下記の通りです。
あと、写真を撮れませんでしたが、Holland Lop(ホーランド・ロップ)もいるとの事です。
こちらのファームで撮影したかわいいウサギ達を動画でご紹介していますので、良かったらご覧下さい(会話は全てタイ語となりますが)。
こちらのファームでは、赤ちゃんが産まれると45日間は一緒にお母さんと過ごさせて、それ以降になると別部屋に移されるとの事です。
飼育も適切に管理されていて、外の気温より涼しく設定してウサギ達にとって過ごしやすい環境を整えているそうです。
ウサギは、特に食当たりで亡くなってしまう事が多いそうで、水や餌やりの清潔さをきちんと保っているとの事です。
一年中繁殖をさせていて常に新しい赤ちゃんが産まれているそうなので、いつ行ってもご家族となる運命の子に巡り合えそうです。
また、各ウサギの価格設定は、ウサギの品種に関わらず3段階のグレードにより下記の通り設定されています。
- ショーレベル(トップクオリティ)
- Bレベル(ミドルクオリティ)
- 遊びレベル(ロークオリティ)
気に入ったウサギや品種、欲しいグレードのウサギを伝えれば、広間に出して直接触れて見せてくれます。
フェイスブックアカウントを下記にご紹介しますので、良かったら覗いてみて下さい。
Boonsong Rabbit Farm Facebook
おすすめファーム2:Boonchu Rabbit Farm
こちらのファームは、バンコク都心部から北西約80kmに位置しており、車で1時間半ほど掛かります。
こちらのファームで飼育されている品種は下記の通りです。
こちらのファームで撮影したかわいいウサギ達を動画でご紹介していますので、良かったらご覧下さい(会話は全てタイ語となりますが)。
ここの価格設定は、オーナーさんが1羽(1匹?)ずつ値段を決めてくれます。
お値段は、先にご紹介した上のファームさんよりかは安かったです。
ミニレッキスは数える程度しかいませんでしたが、その他の品種は結構たくさんいました。
常に繁殖させている訳ではないそうなので、もしかしたらミニレッキスが売り切れという可能性もあるそうです。
フェイスブックアカウントを下記にご紹介しますので、良かったら覗いてみて下さい。
Boonchu Rabbit Farm Facebook
おすすめファーム3:Rabbit Air Rabbitry
こちらはファームではないのですが、ファームの情報は極秘でショップのみの営業となりますが、
営業日は決まっていなく、販売可能なウサギが入荷された時だけ営業をしているそうです。
いきなり行っても相手にはしてくれません。
スワンナプーム国際空港の近くに位置していて、バンコク中心地より車で約1時間程のところにあります。
こちらのショップで販売されているウサギの品種は下記の通りです。
- メインがNetherland dwarf:ネザーランド・ドワーフ
- ごく少数ですがHolland Lop:ホーランド・ロップ
ここでの人気品種は、ネザーランド・ドワーフです。
フェイスブックアカウントを下記にご紹介しますので、良かったら覗いてみて下さい。
Rabbit Air Rabbitry Facebook
タイの人気ペットのウサギを輸入する – 日本への輸入のプロセス
ウサギの日本への輸入は、犬や猫みたいに複雑で長期にわたる待機などはありませんが、
日本へ持ち込むには輸入検疫がありますので、農林水産省管轄の動物検疫所へ届出書を提出して検疫を受ける必要があります。
輸入までの流れは下記の通りです。
- 輸出国政府機関発行の健康証明書
- 輸入検査申請書の提出
- 航空便の手配
- ゲージと餌の用意
- 輸入検疫(2泊3日)
- 係留検査が終了すれば輸入検疫証明書を発行
- 輸入消費税の支払い後に晴れてご一緒に帰宅
一つ一つご説明します。
輸出国政府機関発行の健康証明書
これは、タイ現地の民間獣医師にウサギの健康診断をしてもらい、健康証明書を発行してもらいます。
そして、タイ政府機関の裏書き証明をしてもらいます。
この健康証明書には、必ず獣医師に下記の項目を記載してもらう必要があります。
検査証明書には検査の結果、伝染性疾病(野兎病、兎出血病、兎粘液腫)の病原体をひろげるおそれのない旨の記載が必要です
引用元:動物検疫所
上記の旨が記載された健康証明書を持って、タイ政府機関に裏書き証明をしてもらいます。
そして、この証明書と共にウサギを日本へ発送します。
ポイント
ウサギには、犬や猫の際には接種が必要な狂犬病ワクチンの接種や抗体価を証明する書類は必要がないとのことです(動物検疫所へ確認済み)。
輸入検査申請書の提出
こちらは、輸入しようとする空港の動物検疫所へ提出する書類です。
輸入者ご自身がご記入して頂き、FAXや電子メール等で動物検疫所へ送って頂きます。
現在、犬や猫そしてウサギが海外から日本国内にどんどん輸入されてきて、係留施設が満員状態とのことなので、
空きがないと係留施設で検査が出来ないので、事前に動物検疫所に確認する必要があります。
日本へ輸入させる1ヶ月ほど前など、予め余裕を持って動物検疫所に送るのが良いと思われます。
輸入検査申請書はこちらです。(2022年6月17日時点)
また、ウサギを輸入できる空港は、下記の通りと指定されていますので、
ご自宅に近い空港の動物検疫所に連絡をされる必要があります。
苫小牧港、京浜港、名古屋港、阪神港、関門港、博多港、鹿児島港、那覇港、新千歳空港、成田国際空港、東京国際空港(羽田)、中部国際空港、関西国際空港、北九州空港、福岡空港、鹿児島空港、那覇空港の17空海港のみです。
引用元:動物検疫所
航空便の手配
タイ側で書類が揃い、動物検疫所にも輸入検査申請書を提出して、係留施設の空いている日が確定出来たら、
次に航空便を手配します。
船便でも輸送は可能ですが、ウサギの健康状態を考えたら航空便で日本まで発送するのが良いでしょう。
航空便は、タイからだと下記の3社で輸送が可能です。
それぞれ、主な航空会社からペットを輸送する際のご利用条件やポリシーが公表されていますので、
予めご覧頂ければと思います。
(注)タイ国際航空ではウサギの輸送は受け付けておりません。
航空便の場合では、付添人(または飼い主)と一緒に客室に搭乗して日本まで輸送させる手段や、
付添人を必要とせず、航空機の貨物室に搭乗させて日本まで輸送させる方法があります。
そして、航空貨物の場合は「航空運送状(AWB:Air Way Bill)」が発行されるので、そのAWBを動物検疫所にお送り頂く必要があります。
ゲージと餌の用意(貨物輸送の場合)
日本までの輸送手段を貨物輸送を選択された場合は、タイ側でゲージと輸送中の餌と水を用意する必要があります。
この時の餌ですが、ワラや果物、野菜、乾草などの植物を持ち込むと植物防疫所の検査が必要な場合がありますので、 大量にゲージに入れても日本国内へは持ち込めず、結局廃棄処分になります。
そのため、少量のペレットや輸送時に足りるであろう分量の餌を入れられておくのが良いでしょう。
輸入検疫(2泊3日)
日本に到着してから、2泊3日で輸入検疫を受けることとなり、その間ウサギは係留施設に預けられることになります。
輸入検査の費用は無料ですが、飼養管理や餌やりについては、空港内に管理を請け負っている飼養管理会社がいるので、その飼養管理会社へお世話を依頼する事となります。
その飼養管理会社へ餌やりなどのお世話を依頼するのに別途費用が発生します。
この飼養管理会社へは、空港の動物検疫所へ輸入検査申請書を提出された後に、動物検疫所から案内がありますので、ご自身で連絡を取って頂く必要があります。
輸入検疫証明書を発行
輸入検疫が無事に終了すれば、検疫を終えた証明書として輸入検疫証明書を発行してもらえます。
輸入消費税の支払い
以上で無事に日本へ入国出来るのかと思いきや、外国からの買い物には通常輸入消費税を支払わなければなりません。
ウサギを購入した際の領収書を元に、空港の税関で輸入消費税を支払います。
輸入消費税は、通常10%程となっています。
タイのファームで購入された時の領収書を持って、税関に行き輸入消費税を支払い終了です。
ちなみに、生き物に対しては関税は掛からないので、輸入関税の支払いはありません。
タイの人気ペットのウサギを輸入する – まとめ
今回の内容をまとめると以下のようになります。
- タイのウサギファームで気に入ったウサギを見つけたら、ファームへお金を払ってウサギを買う。
- ウサギを買ったらご自宅の近くの空港の動物検疫所へ連絡し、1ヶ月後の輸入を目安に輸入検査申請書を提出する。
- 動物検疫所に係留施設の空いている日を確定出来たら、航空便の手配をする。
- 貨物輸送の場合、輸送用のゲージと少量の餌と水の用意をする。
- 飼養管理会社へ連絡をして、輸入検査(係留施設に預ける間)のお世話をお願いする。
- 無事に輸入検疫が終了したら、輸入検疫証明書を発行してもらいます。
- 輸入消費税を支払ったら、晴れて一緒にご帰宅出来ます。
以上となります。
タイの人気ペットのウサギを輸入する – タイのウサギを買いたい方に
もしこれらのファームからウサギの買い付けをご希望の場合は、
筆者が通訳となりタイのファームとの連絡や買付資金の送金、
弊社のタイパートナーであるタイの民間獣医による健康診断書の発行や、
日本への発送の際の航空便の手配も可能です。
ぜひ、お気軽にご連絡下さい。
最後まで、ご覧頂きまして誠にありがとう御座いました。
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投稿者プロフィール
- 2012年よりタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。
普段からタイに滞在しています。
タイでの物販仕入れ、タイOEM生産、タイ現地のご案内などしております。
タイ語通訳が必要な場合はお気軽にお声掛けください。
タイから日本への国際物流もお任せ下さい。
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