タイの所得税の計算方法

タイの所得税の計算方法

タイの所得税の計算方法

タイの所得税の計算方法はどうするんですか?

■自己紹介
2012年からタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。


この記事では、タイで働いて得た給与に対する所得税の計算方法についてまとめています。


2015年頃に他のサイトでタイの個人所得税率についてまとめていましたが、2017年に改正がありましたので改めてまとめ直します。


タイで働かれるサラリーマンの方は、翌年の所得税の計算方法についてご自分で算出することが出来ますので、是非参考にして頂ければと思います。

■目次

タイの所得税の計算方法 – 累進課税

タイでは所得税は日本と同様に累進課税で徴収されます。


ただ、日本とは違い地方税のような税金はないので、基本は所得税のみ納める事になりますので日本よりかはお得かと思われます。


具体的な税率と徴収額については下記の表にまとめてありますので参考にされてください。

年間課税対象額税率税額累進課税額
0〜150,000バーツ0%0バーツ0バーツ
150,001〜300,000バーツ5%7,500バーツ7,500バーツ
300,001〜500,000バーツ10%20,000バーツ27,500バーツ
500,001〜700,000バーツ15%37,500バーツ65,000バーツ
750,001〜1,000,000バーツ20%50,000バーツ115,000バーツ
1,000,001〜2,000,000バーツ25%250,000バーツ365,000バーツ
2,000,001〜5,000,000バーツ30%900,000バーツ1,265,000バーツ
5,000,001バーツ以上35%超過分に対して35%

例えば、150,001バーツから300,000バーツの差額150,000バーツに対して5%の7,500バーツ(年間)の税額が徴収されるという見方です。


タイで認められている控除について、主なものを下記の通りまとめてあります。

主な控除内容控除額
基礎控除所得額の50%/最高100,000バーツまで
個人控除60,000バーツ
配偶者控除
60,000バーツ
子供控除30,000バーツ/養子が含まれる場合3名まで
社会保険控除9,000バーツ(750バーツ×12カ月)
生命保険控除最高100,000バーツまで

タイの所得税の計算方法 – 税額の計算方法

それでは、実際に具体的に納める税金の額を計算をしてみます。


例:
給与:80,000バーツ/月額
条件:既婚者、子供1名、生命保険加入


まずは課税対象額を算出します。

  • 年間給与所得:80,000バーツ×12ヶ月 = 960,000バーツ
  • 基礎控除:960,000バーツ×50% = 480,000バーツ ⇨ 最高100,000バーツまで
  • 個人控除:60,000バーツ
  • 配偶者控除:60,000バーツ
  • 子供控除:30,000バーツ
  • 社会保険控除:9,000バーツ



課税対象額 = 960,000ー(100,000 + 60,000 + 60,000 + 30,000 + 9,000)

課税対象額 = 701,000バーツ

年間課税対象額課税対象額累計税率税額累進税額
0〜150,000バーツ150,000バーツ0%0バーツ0バーツ
150,001〜300,000バーツ300,000バーツ5%7,500バーツ7,500バーツ
300,001〜500,000バーツ500,000バーツ10%20,000バーツ27,500バーツ
500,001〜700,000バーツ701,000バーツ15%30,150バーツ57,650バーツ

年間所得税:57,650バーツ
月間所得税:4,804バーツ



この月間所得税が翌年の給与から天引きされていきます。

タイの所得税の計算方法 – 節税する

もし、合法的に節税される事を検討されているのであれば、生命保険に加入されるのがおすすめです。


毎月の保険料が上がってしまいますが、タイで生命保険付きの民間医療保険に加入されれば、10万バーツを限度に年間支払い保険料分の控除が受けられます。


例えば、月額8,333バーツ・年間100,000バーツの保険料を支払っていれば、その契約書や支払い明細書を税務署に提出すれば納税額は下記の通り変わります。


年間所得税:42,650バーツ
月間所得税:3,554バーツ



保険に入る前と入った後では、年間15,000バーツの税金を節税する事が出来ます。


しかし、1年間を通して100,000バーツ以上の医療保険を使わなければ保険料100,000バーツが無駄になってしまいますよね。


この生命保険の他にも、年金保険や長期株式信託(LTF)、退職投資信託(RMF)など節税する方法はありますが、いずれも長期で老後もタイに滞在される事が確実な方は検討された方が良いかも知れませんが、筆者としてはあまりおすすめは出来ないですね。


それは現金が最も信用出来るからです。


銀行でも政府でも、誰かにお金を預けるというのはやはりリスクの伴う事です。

まとめ

如何でしょうか。


タイの税制などの制度は時代の変化と共に変更されていきます。


今現在の税率がこのまま続くことはないと思いますので、また税制が変更された時にはその都度情報を更新していきたいと思います。

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投稿者プロフィール

能勢 優治
能勢 優治
2012年よりタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。
普段からタイに滞在しています。
タイでの物販仕入れ、タイOEM生産、タイ現地のご案内などしております。
タイ語通訳が必要な場合はお気軽にお声掛けください。
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