タイで洗濯タグを発行する手順

タイで洗濯タグを発行する手順

タイで洗濯タグを発行する手順

タイでアパレルを生産して日本で販売したいけど、タイのアパレルの洗濯タグはどうなっているのだろうか。。。

■自己紹介
2012年からタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。

今回は、タイでアパレルを仕入れて日本で販売する際に必ず課題となる「洗濯タグ」について解説します。

タイでは一般的に洗濯タグを表示しなければならない義務はありませんので、日本とタイでは洗濯タグのオーダー方法が異なります。

タイでアパレルを仕入れて日本で販売されたい方は参考にして頂ければと思います。

■目次

タイで洗濯タグを発行する手順 – タイの洗濯タグ事情

まずタイの洗濯タグの事情についてご説明します。


タイでは日本のように「家庭用品品質表示法」のような法律がなく、洗濯タグを付けなくても良いというのが基本です。


そのため洗濯タグが付いている洋服をタイで見かけることはあまりありません(ブランド物などであれば付いている物はありますが)。


稀に洗濯タグの付いているサルエルパンツなどを見かける時がありますが、冒頭の写真のように「100% COTTON」といくつかの洗濯マークと原産地のみの記載だったりします。


そのため日本でタイのアパレル商材を販売する際には洗濯タグを変更しなければならないですが、タイで洗濯タグをオーダーする場合はロット数が大きくなります。

ダース単位での発注が基本

タイの洗濯タグ生産にあたっては、基本はダース単位での発注が基本です。


単価も1ダースあたりでの価格となります。


・1ダース = 12枚
・1ダース:10.5バーツ


そしてロット数が大きいです。


ほとんどの所が500ダースから発注を受け付けているところが多く、500ダースですと6,000枚のタグから生産してもらうことが可能です。


まとめると下記の通りになります。

最小発注単位:500ダース(6,000枚)から

【1ダース】単価:10.5バーツ
【合計】500ダース:5,250バーツ(約18,750円)
【1枚あたり】単価:0.875バーツ(約3.125円)

このようにタイでロット数が大きくなるには理由があります。


冒頭で説明した通り、タイでは日本の「家庭用品品質表示法」のような法律がないので、素材毎や洗濯表示マーク毎に応じて少量ずつオーダーするという需要がそもそもないのです


ブランドタグはロゴを1つ決めた上でタグを大量生産すれば、同じブランドのタグを何種類もの洋服に縫い続ければいいので在庫として余るリスクがありません。


以上の理由から、タイでは売り上げもそれ程上がらない洗濯タグ発行の仕事を引き受けてくれるタグ業者はほとんどありません。

少量でも引き受けてくれるところはあるのか?

しかし、全くないと言うことでもありません。


一見さんではオーダーを受け付けてくれないところでも顔見知りになれば、少量の洗濯タグ発行を受け付けてくれるところはあります。


ただしそれには、タイ語での交渉力が必要になります


英語で交渉しても一見さんだと相手にしてくれないでしょう。


そして少量対応の場合は1枚あたりの単価は当然ですが高くなります。


下記にタイで生産可能なタグ種類の一例をまとめましたので参考にして下さい。

タイで生産可能なタグ種類の一例

■ロゴ加工法の種類
・洗濯タグ用:プリントネーム
・ブランドタグ用:織りネーム

■生地
・洗濯タグ用:サテン(白・黒)
・ブランドタグ用:サテン(白・黒)・ダマスク織(DAMASK)

■表示
・日本語表示可

■加工方法
・エンドホールド
・センターホールド
・ストレートカット
※縫い代調整可

タイのタグ業者では上記のような洗濯タグの発行が可能ですので、タイでアパレルを仕入れて日本で販売されたい方の参考になればと思います。

発注方法

それでは、タイで洗濯タグを発行してくれる業者を見つけたらどのように発注するのかについて説明致します。

基本的には、イラストレーターで作成するaiファイル(拡張子が.ai)を洗濯タグ発行業者へ渡します。

中には、PDFファイルでも受け付けてくれるところもあります。

表示内容

洗濯タグの表示内容は、日本の家庭用品品質表示法に従います。

  • 混用率の表示(必須)

繊維を組成している全ての繊維を混用率を用いて表示します。
必ず規定で定められた用語を用いて表示しなければならず、様々表示方法がありますので詳しくは下記消費者庁のホームページをご覧下さい。

  • 洗濯記号表示(必須)

家庭洗濯等表示方法の表示と言われ、洗濯する際に注意すべき事柄を記号で表示します。

  • 付記用語(任意)

上記の洗濯記号では伝えきれない注意事項を、文章で説明することが可能です。
こちらは、必須表示ではなく任意ですが、消費者からすると表示されていた方が安心されるかと思われます。

  • 表示者名及び連絡先(必須)

販売者の名称や連絡先電話番号または住所を表示します。
個人事業主の場合は個人氏名や屋号(登録している場合)など、法人の場合は法人名を記載します。

詳細については、下記消費者庁のホームページからご覧下さい。
繊維製品の表示について|消費者庁

また、原産国については記載義務はありませんので、タイから仕入れられたアパレル製品も「原産国:タイ」などとは記載しなくても大丈夫なようです。

タイで洗濯タグを発行する手順 – タイでアパレルを仕入れるなら

タイで洗濯タグを発行する手順

もし、タイでアパレル商材を仕入れて日本へ輸入して販売される事を検討されているなら、洗濯タグの発行と縫い付けは必須となります。


タイで縫い付ける場合は、メーカーにブランドタグと洗濯タグの縫い付けを交渉し、受け入れてもらえればそれぞれのタグを発行後にメーカーに送り付けて縫い付けて貰えば良いです。


しかし、もしメーカーに受け入れて貰えなければ、第三者の縫い付け業者に依頼する必要があります。


そしていずれにしても、メーカーに縫い付けてもらう場合も第三者の業者に縫い付けを依頼する場合も、縫い付け費用が発生します。


それは、アパレル商材を日本へ輸入してからタグを縫い付ける場合も同じですので、要は品質と価格を比べてみて検討されるのが良いかと思います。

まとめ

如何でしたでしょうか。


タイでアパレル商材を仕入れて洗濯タグとブランドタグを縫い付けて、日本に輸入して販売することはそれ程難しくないかと思います。


今回ご説明したような流れでアパレル商材を仕入れれば、ご自分のブランドを作り上げることも可能です。


最後まで、ご覧頂きまして誠にありがとう御座いました。


当社では、タイ仕入れのサポートをしていますので良かったら下記のタカラトレードをご覧頂ければと思います。

ご質問などある方は、下記のお問い合わせよりご連絡下さい。

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投稿者プロフィール

能勢 優治
能勢 優治
2012年よりタイに滞在中でタイ語通訳者の能勢です。
普段からタイに滞在しています。
タイでの物販仕入れ、タイOEM生産、タイ現地のご案内などしております。
タイ語通訳が必要な場合はお気軽にお声掛けください。
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